総持寺通り商店街が「関係地」になるための第一歩をつくる
能登半島地震の被災地となった総持寺通り商店街で増えている視察のニーズに対して、地域の方々の声を丁寧に聞き、「これまでと今」を分かりやすくお伝えするための視察資料をつくるプロジェクトです。
このプロジェクトについて
■ 復興の鍵は「関係人口」
能登半島地震からの復興には「関係人口」と共に、地域をつくっていくことが鍵になると言われています。いま、絶賛復興中の門前・総持寺通り商店街には、これからの「まちづくり」のヒントを探している方や復興の力になりたいという方からの視察のニーズが高まっています。
今回のプロジェクトでは、視察に来られた方への配布資料とプレゼン資料を作成し、関係人口の入口となる視察メニューをつくります。地域外からのニーズ(視察テーマ)と、刻々と変わる被災地の状況に合わせてアレンジできる資料を作成していきます。
■ 復興とは、まちづくりのプロセス
総持寺通り商店街は、曹洞宗大本山総持寺祖院のお膝元にある約20軒の門前商店街です。
実は、2007年に発生した”前の”能登半島地震では、門前町が震源であったため、最も大きな被害を受けた商店街でした。そこから10年以上をかけて復興してきた商店街ですが、今回の能登半島地震でふたたび被災をしてしまいました。発災から1年半が経とうとしている今、地域の外から支援に入ってくれていたNPOが徐々に引き上げ、自分たちの力で復興に向けての話し合いや取り組みを進めていく時期です。
まちづくりは、あくまでもその地域に住んでいる人が主体として進めるものですが、そこに地域外から関わる方がいることによって、様々な共創が生まれることを期待しつつ、持続可能な地域を作り上げていくプロセスでもあります。そのためには、これまで門前や総持寺通り商店街が紡いできた「物語」を共有して、継続的に地域の外から、この地域に関わろうとする方との入口を示しておく必要があります。
■ 視察を入り口に、また来てもらえる能登へ
今回、インターン生を受け入れるNOTOTO.は、能登半島地震をきっかけに立ち上がった一般社団法人です。私たちの能登が、住む人だけでなく、訪れる人にとっても、多様性を大切にし、お互いをリスペクトし合い、誇りをもって次世代につなげるアクションができる地域になるために活動をしています。人口減少が進む能登では、もともと能登に住んでいる人たちだけでの復興は困難を極めます。だからこそ、視察をきっかけに何度も訪れてくれる関係性を大切にしたいと考えています。今回のプロジェクトを通して、総持寺通り商店街に、来てもらって、知ってもらって、来てよかった!と思ってもらえる視察メニューを一緒に開発しましょう!
プログラム要項
活動内容 |
総持寺通り商店街を訪れる方向けの視察資料のとりまとめ&虎の巻作成
コミュニティマネージャーの右腕として、商店街の方々との関係性を築きながら、よそ者の目線をしっかり活かしつつ、門前に初めて来た方にも分かりやすい「視察資料」(配布資料とプレゼン資料)をとりまとめ、それを説明したり地域内を案内する際の「虎の巻」を作成します。
【STEP1】(第1週目~第2週目) 総持寺通り商店街を知る&自分のことを知ってもらう ・自己紹介シートをつくり、挨拶回り。 自分のことを地域の人に知ってもらおう! ・商店街の視察を体験する。 コミュニティマネージャーについてもらって、自分自身が商店街のことを学ぼう。 ・商店街のお店に通いながら、震災前のこと、震災後のことを情報収集しよう。 お店ごとのウリ、困り事、これからの夢など。商店街の方々と関係性をつくっていくと、そのあとの仕事が進めやすくなります。
【STEP2】(第2週目~第3週目) 総持寺通り商店街の視察資料(案)をとりまとめる ・視察のテーマ案(2つくらい)に沿って、説明資料を作成しよう。 ・伝えたいことのストーリーを組み立てて、プレゼン資料と配布資料としてまとめます。・ STEP1で聞いてきた情報を取り入れながら、地域外から来た人にお知らせする情報を分かりやすくまとめよう。 ・刻々と変わる、被災地の情報を対外的にお伝えするための資料です。 AIなども駆使しながら、情報をとりまとめていこう。 ・受入担当者と相談しながら、どんどんアウトプットしていくことがポイントです。
【STEP3】(第3週目) 実際に視察を受け入れてみる ・アウトプットした視察資料を使って視察を受け入れしてみよう。(モニターツアー) ・受入する人が、どんなことに留意をして、どこで、どのような調整が必要になるのかを ステップに分けて受入マニュアル(虎の巻)としてまとめることを想定して準備します。
【STEP4】(第4週目) 視察資料のブラッシュアップ&虎の巻作成 ・実際に視察を受け入れた体験をもとに、参加者からの意見を反映させて、視察資料やプレゼン資料をブラッシュアップ。 ・STEP3でやったことについて、スタッフ用の受入マニュアル(虎の巻)を作成します。 どの場所で、何の話をするか、テーマごとに伝える内容などなど。新しいスタッフが入っても、受入が担当できるくらいのレベルまで磨き上げていきます。
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インターン生に期待する成果 |
・視察受け入れに必要な「視察資料(配布資料、プレゼン資料)」と「受入マニュアル(虎の巻)」が完成すること。 この視察資料を活用することで、新たに関係人口となってくれる方とのつながりが生まれることを期待しています。 なにより、インターン生自身が、総持寺通り商店街の関係人口になってくれることを期待しています。 |
インターン修了時に得られる経験 |
・地域外の方々と地域内の課題をつなぐ「きっかけ」となる視察プログラムを開発するという、新商品開発の経験 ・膨大な情報をストーリー立てて、地域外の方々にプレゼンテーションするための資料にまとめあげる構成力 ・地域の方々とコミュニケーションをとりながら、地域の未来について対話を重ねつつ、復興のど真ん中に関われる経験 |
対象となる人 |
【募集人数:1~2名】 ・高校生は、地元(通える範囲)のみOK ・地域の人たちの話をよく聞いて、臨機応変に動ける人 ・周囲やチーム内でコミュニケーションが図れる人 (歓迎条件) ・パワーポイントが使える |
活動条件 |
参加型:住み込み 活動期間:8月12日~9月15日(夏休み期間中)の1ヶ月 記載日程の前後でも調整可能です。 活動時間:週5日(10:00~17:00) 交通費:現地までの交通費を支給します。 宿泊費:受け入れ先が負担 ※食費やそのほかの生活費は自己負担となります。 |
活動場所 |
活動場所:禅の里交流館 滞在場所:黒島地区の空き家 or 商店街内の拠点(一軒家、個人部屋)支援者が宿泊する場合あり ・近くのドラッグストアまで徒歩10分、自転車5分 ・シェアサイクルあり |
活動支援金 |
3万円 |
団体の紹介
能登の人と、文化と、未来とともに。
能登と、地域外の人たち(国内外、企業団体を含む)と共に、生物多様性及び人の多様性を根幹に据えた能登の創造的復興の取組みを推進し、能登と関わる多様な人たちを増やし持続させることで、全国の被災地や過疎地域のモデルになることを目的として事業を行います。
・能登地域のコミュニティ継承・活性化の支援等まちづくりの推進を図る事業、
並びにこのような事業を支援するためのアドバイス及びアレンジメント
・能登地域における新たなビジネスモデルの創出等の地域経済の活性化を図る事業、
並びにこのような事業を支援するためのアドバイス及びアレンジメント
・能登地域における多様な教育機会の創出等の子供達の健全育成を図る活動、
並びにこのような事業を支援するためのアドバイス及びアレンジメント
・被災地への物資支援、並びにニーズに応じた適切な内容・数量の物資を届けるための
マッチング及びアレンジメント
・復興支援に係る情報収集及び情報提供・発信に関する事業
・その他当法人の事業の目的を達成するために必要な事業
代表者 |
安江雪菜、松中権 |
設立 |
2024/04/11 |
従業員数 |
0 |
ホームページURL |
https://nototo.jp/ |
住所(郵便番号なし) |
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受け入れ団体からのメッセージ
‟みんなで楽しく町おこし”をモットーに活動してきましたが、震災後、復興に向けて考えることが山積みとなり、「楽しむ」というよりかは「こなす」という日々になってしまっていました。
最近ふと我に返ったときに、「私も商店主も楽しまないと、楽しい町を作ることはできない」と思っていた初心を忘れていました。
少子高齢化の町が、地震と水害によってさらに加速しています。そんな中で楽しく町づくりをしていくためには、一緒に楽しく活動してくれる仲間が不可欠です!何事にもまずはチャレンジし、ポジティブに捉え、一緒に楽しく活動してくれる仲間を募集します!
NOTOTO.理事/総持寺通り商店街 コミュニティマネージャー/宮下 杏里
短大卒業後、ブライダルプランナーや雑貨店の副店長などを経験し、
2020年に故郷の門前へUターン。
曹洞宗大本山總持寺や門前町の文化・歴史を紹介する「禅の里交流館」を拠点に
町おこし活動を継続。
能登に足りないのは、魅力を「発信すること」だと気づき、
SNSでの情報発信やイベントを継続して開催している。
震災後は、避難所運営・復旧支援の現地スタッフを担当。
現在は、受援者の立場として現地の状況に合わせて支援者を繋ぐ
中間支援団体の(一社)NOTOTO.でも活動している。