取り壊されてしまう能登の古材をアップサイクルして復興につなげる
築100年以上の古民家が能登半島地震で大被害に。貴重な能登の資産がこのまま解体され、燃やされてしまう未来を一緒にかえよう!古材をレスキューし、アップサイクルを通して能登を復興させる仲間を募集します。
このプロジェクトについて
輪島塗で有名な能登・輪島市。その輪島塗がふんだんに使われた桁や床材、柱などは100年以上の歴史の中で積み重ねられた煤による黒艶を放ち、その美しさは誰しも魅了されます。
今、のと復耕ラボが注力している事業の1つ、古材レスキュープロジェクトは、解体が決まった建物から、こうした価値ある古材を引き取る(買い取る)「レスキュー」をし、建物の内装材や家具などにアップサイクルしていきます。能登半島は築100年以上の古民家が多く残り、それらが織りなす風景が魅力の一つでした。能登半島地震によってそれらの古民家が大きな被害を受けてしまい、多くの建物が解体をよぎなくされる状況です。そうした古民家を構成する柱や梁、床材などの古材のほとんどは能登の山から切り出されたもので、能登の地で生まれ育った能登の歴史を引き継ぐ貴重な財産であり、現代では同じものを手に入れることは不可能なものです。所有者の方からの「このまま解体されて燃やされるのは悲しい」という想いを受け、能登の貴重な財産である古材をレスキューしてアップサイクルをすることで、新たな能登らしい風景を創出することや、所有者の方の想いや思い出をレスキューすること、新しく作るのではなく古くて良いものを循環させることで、環境負荷を減らしていくのが私たちが実現したい地域の姿です。
私たちがレスキューするのは、誰かが大切にしてきたもの。また新しい役目をもって、次の誰かに大切に使っていただけるよう、きちんと価値を伝えて引き継いでいきます。
今年の5月までに36軒、延べ53回の古材レスキュー活動を行いました。スピード感の早まる解体に合わせ古材レスキューのニーズも高まっていますが、レスキュー活動だけでも現場のマンパワーが足りていません。倉庫の管理方法、システム・オペレーションの整理、まだ古材レスキューを知らない解体予定の家主たちへの周知・広報、レスキューした古材や家財の活用方法、関係人口や能登の人々の交流、復興への活かし方など・・・。
今回のプロジェクトでは、いずれかの課題の中で、みなさんがやりたいと思えること、アイディアと提案力で古材レスキューチームメンバーの一人として古材レスキューの活動を助けてください!
プログラム要項
活動内容 |
〇3つのコースごとに仕事内容が変わります!(面接をして、コースの振り分けを実施します)
コース①古材を活用し関係人口を増やすイベント企画(企画、ものづくりに興味がある人)
コース②解体前のお家の家主さんや解体業者・行政関係者などへの古材レスキューの周知(広報、デザイン、事務作業に興味がある人)
コース③自主企画!古材レスキューチームの課題解決します(自分で考えて動く、行動力、提案力に自信のある人、0→1をしたい人)
〇スケジュール
【STEP1】事前勉強会(オンラインで2回ほど実施) ・一緒に仕事するメンバーや活動内容について理解を深めます ・自分がどんなことができそうか相談します
【STEP2】地域理解(滞在) ・のと復耕ラボの関わるキーパーソンとの顔合わせ ・1ヶ月間の活動の目的と計画の作成
【STEP3】古材を活用したプロジェクトの企画・運営(滞在) コース①②③共通:コアメンバーと一緒に古材レスキュー現場での作業に参画 コース①9月に予定されているプレイベントを企画・運営・実施 コース②古材レスキューのチラシづくり・新聞社への広報・住民への周知など、一番良い戦略を練り実施 コース③チームメンバーから課題を聞き取り、その中から必要とされていることをアイディアと提案力をもって1ヶ月半で何かしらの成果を出す コース①②③共通:滞在拠点の茅葺庵での他のメンバーのサポート
【STEP4】活動発信(滞在) ・企画実施した活動の振り返りを発信 ・上記をふまえ、今後の方針を社内で議論 ・成果報告会(ハイブリットで開催?)
【STEP5】事後振り返り会(オンラインで1回ほど実施) ・振り返り ・今後のかかわり方について
|
インターン生に期待する成果 |
・能登古材レスキュープロジェクトの認知拡大(解体する家主・関係人口) ・能登古材レスキュープロジェクトの活用事例をつくる ・能登古材レスキュープロジェクトの事業成長 |
インターン修了時に得られる経験 |
・震災後の新たななりわいづくりを計画する経験 ・災害後の復興プロセスの学びを深めることができる ・生活の場と職場が一体である環境で、さまざまな人と協力して暮らす経験 ・企画・提案・実行までのプロジェクトを回し切る経験 |
対象となる人 |
【募集人数:2人】(高校生の参加不可) ・里山の暮らしを楽しみたい人 ・失敗を重ね、そこから成功へのヒントを探せる人 ・主体的に考え、自ら行動に起こせる人 ・様々な人とコミュニケーションを取ることが好きな人 ・変化の多い環境でも柔軟に楽しめる人 ・車の免許を所持している人(要相談) |
活動条件 |
参加型:住み込み 活動期間:8月12日~9月15日(要相談) 活動時間:9:00~20:00のうち8時間程度(週5日間) 交通費:現地までの交通費は支給予定 宿泊費:受け入れ先が負担 ※食費やそのほかの費用はなどは自己負担となります。 |
活動場所 |
活動場所&滞在場所:ボランティアBASE三井 お部屋:個人部屋(家屋の中に設置してあるテント部屋を利用いただけます) 食事:自炊可。その他、カップ麺、アルファ米、カレーなどボランティア拠点の共有食料があり自由に使えます。スーパーまでは車で15分。 ※常駐メンバーや様々なボランティアの方との共同生活になります。 |
活動支援金 |
3万円 |
事前課題 |
マッチング後に、ご連絡します! |
団体の紹介
「里山の暮らし」に基づいた能登らしい復興を考え、実践する
のと復耕ラボは、輪島市三井地区を中心に震災後も能登に残って里山の暮らしを楽しみたいという想いを持った30代の移住者を中心に結成された団体です。
上下関係ではなく、それぞれのメンバーの個性や強みを活かしていくことを大切にするチームであるため、さまざまなことを夜遅くまで熱い議論をすることもたくさんあります。そんないろんな人たちとの議論も含めた、震災後の地域での新しいなりわいづくりに参画する経験は、自分の中で改めて地域で働き、暮らすこととは?という問いを見つめるヒントになると思います。
代表者 |
山本亮 |
設立 |
2024/02/09 |
従業員数 |
9名 |
ホームページURL |
https://sites.google.com/view/noto-fukko-labo/about |
住所(郵便番号なし) |
石川県輪島市三井町小泉漆原14-2 古民家レストラン茅葺庵 内 |
受け入れ団体からのメッセージ
人が住む家というのは「文化」が生まれる場所だと思っています。その能登の「文化」がたくさん詰まった家々が震災の被害によって失われようとしています。その中から少しだけでも、まだ使えそうな材や古道具たちを救い出し、後世につなげる活動をしております。地域アイデンティティに光を当てる文化的価値、古材のアップサイクル促進による環境的価値、そして事業創出による経済的価値を両立することを目指しています。古材の新しい価値を生み出せる提案など 一緒に考えられると嬉しいです!
のと復耕ラボ 古材レスキューチーム リーダー/江崎 青
輪島市三井町出身35歳。高校卒業まで能登に在住。関西で建築設計事務所での経験を積んだ後、能登にたくさん残っている古民家や古材を再生、活用をする事業を始めるために、2021年ころに能登に戻ってくる。その後、志賀町富来にて倉庫を購入し本格的に事業開始。震災後は「のと復耕ラボ」のメンバーとしても古材レスキュー活動を開始。これまでに約50~60件の民家のレスキューに携わる。