くまの集落を支援する、コーディネーターの見習いに挑戦。
株式会社御祓川は、石川県能登半島は七尾市にある民間まちづくり会社です。
そんな御祓川が、過去5年ほどにわたって支援している集落「くまの」。
世界農業遺産にも登録された能登の里山集落で、
まちづくり会社のコーディネーターとして、くまの集落の支援担当インターンを募集します!
募集の背景
御祓川がこれまで支援してきた「くまの」は、石川県能登半島の中央ー羽咋郡志賀町にあり、11の集落から成る地域ですが、深刻な過疎高齢化を抱えています。このまま何もせずにいれば、十数年後、この地域の人口は現在の1/2になると予測されています。御祓川がくまのを支援するキッカケとなったのは、7年前に「故郷をなくしたくない」との想いで立ち上がった、くまの出身の女性-梢 正美さんとの出会いでした。
当初「地域に人を呼ぶための場所―農家民宿を立ち上げたい」という梢さんの想いを受け、インターンプロジェクトとして、その立ち上げを学生と共にサポートしたのが最初のキッカケとなり、そこから、くまのには継続的にインターン生が入り込み、これまでに20名以上の学生がくまの集落で活動してきました。
梢さん個人の想いから始まった「くまのプロジェクト」は、インターンをきっかけに「くまの地域づくり協議会」の立ち上げに至り、今や、地域住民を巻き込んだ、地域のプロジェクトになりました。
その機運を受けて、これまではくまの集落を受入先とする短期のインターンで事業を動かす試みをしてきましたが、今回は、くまの集落を支援するまちづくり会社の集落コーディネーターとして、長期間のインターンに挑戦です!
くまの集落を担う、次世代の担い手を迎えたい。
くまの集落は、田んぼや小川・手入れのされた山々・古民家など昔ながらの里山の風景が残る、田舎のゆったりとした時間が流れる地域です。ココでは、愛着を込めて地域一帯を”くまの”と呼び、2年前からくまの地域づくり協議会を中心に地域の魅力を活かした地域づくりが進められてきました。そして、中でも活動を引っ張ってきたのが、梢さんとインターン生達。これまでの活動を通してようやく今後のビジョンが見えてきました。
『この地に根付く農の恵みや田舎暮らしの魅力を味わえるスローツーリズムをきっかけに、地域内外からたくさんの人が訪れ、この集落の次世代を担う人々が集まってくる集落にする。』
今回の長期インターンでは、この集落スローツーリズム事業を自立化させるために、まちづくり会社として、くまの集落の事業推進をサポートします!
「薬草」という切り口で、”ココにしかないスローツーリズム”を作り出す。
この集落でのスローツーリズムづくりを進めていくにあたり、くまのでは「薬草」という切り口でアプローチを試みています。これまでの活動から、”江戸時代後期、くまのでは、村松標左衛門(むらまつ ひょうざえもん)という豪農が、薬草園でこの地を治めていた”という歴史が見えてきました。飼っていた牛馬を病から守る為、また飢餓時に食いつなぐ為、山野を巡って薬草を収集・植物の利用方法を研究し、薬草園だけでなく薬種商も営み、当時の加賀藩の産業振興に尽力していたそうです。
この歴史を元に、古くはこの地に根付いていた”薬草”を手掛かりに、他の地域には無い「癒しと健康を提供するココにしかない滞在(体験)」をはじめ、畑の余暇スペースを利用した薬草栽培(農業)や、旅行やお試し移住に伴う滞在を支える宿泊施設を整備し提供していくことで、スローツーリズムに必要な要素を地域内でまかなえる仕組みを作っています。
集落コーディネーター見習いインターン募集!
今回のインターンでは、”まちづくり会社のインターン生”として、くまの集落の事業推進サポートを行います。
事業サポートのポイントは3つ。
1.くまの地域づくり協議会の体制構築
―「定例会議」の実施:協議会メンバーを招集し、事業推進に向けた決定機関としての役割を確立する。
―「勉強会」の実施:薬草について、専門家を招いての勉強会を実施。
※定例会議・勉強会の設計と実施を、御祓川が担当して行います。
2.体験モニターツアーの実施
―季節ごと(春・夏)のモニターツアーの実施と商品化
3.体験コンテンツの仕組みづくり
―体験コンテンツの実施マニュアル等作成
くまの地域づくり協議会が、今後地域住民主体でこれらの事業を推進できるよう、
地域外コーディネーターとしてくまの集落に向き合いサポートしていきます。
日本各地で数多の地域が人口減少による過疎に疲弊していく中、
実際の地域を現場に、幅広く地域コーディネートの最先端に入り込み、
「地域とは何か」「活性化とは何か」「人を動かすとは何か」「コーディネーターとは何か」・・・
いろんな問いを共有しながら、コーディネートしてみませんか?
▲1期インターン生、きのこを採る。
プログラム
期待する成果 |
《定性目標》
・くまの地域づくり協議会の事業主体を確立すること。
・事業の自立化に向けた諸サポートをすること。
《定量目標》
・定例会議―10回
・勉強会―5回
・春の体験ツアー実施―1回以上
・夏の体験ツアー実施―1回以上 |
仕事内容 |
★本プロジェクトでは、STEP.1~STEP.4を並行して行います★
【STEP.1 地域と集落を知って、地域に入り込もう!】
支援先となる「くまの集落」はもちろん、能登半島・志賀町・周辺地域についての位置関係や特徴・雰囲気、
住民の分布など、それぞれの地域の特性を掴みます。受入担当者や関係者の動きに同行したり、必要があれば集落に宿泊するなどし、「くまのプロジェクト」を動かしていく人たちとの関係性を作っていきましょう。もちろん、一方的に知るだけではなく、自分のことも知ってもらえるよう、積極的にコミュニケーションをとれるとgood!
【STEP.2 定例会議と勉強会を開催しよう!】
くまの地域づくり協議会が中心となって事業を推進していきますが、現状では、メンバーが主体的に動ける体制にはなっていません。ここの支援は、くまの地域づくり協議会の体制構築から。
①定例会議の開催:集落や活動に対するメンバーの想いや考えを引き出してとりまとめ、事業に反映していく。
②薬草勉強会の実施:専門家を招聘して行う勉強会を通して、くまのでの薬草栽培に向けた現実的なイメージを持つこと。
を目指します。コーディネーターとして、それぞれの場の全体設計から関わり、人を動かしていきましょう。
【STEP.3 春夏の体験ツアーの企画~実施】
集落の資源を活用した季節ごとの体験モニターツアーを実施します。春と夏(秋)の実施に向けて、プログラムの企画から実施まで関わります。
【STEP.4 体験ツアー実施マニュアルづくり】
地域住民主体で体験ツアーを実施していくために、また、山や川などの自然資源を活用する際の安全性を担保するためにも、現在進行中で「実施マニュアル」の作成を進めています。今年度のスローツーリズムの実施の中でマニュアルの精度を磨いていきます。
【STEP.5 来年度の計画を立てるところまでいけたら素敵!】
こちらはストレッチゴールですが、来年度の目標やスケジュール感等を協議会メンバーと決定出来ると◎ |
得られる経験 |
・地域コーディネーターとして、地域の幅広いニーズに応じて考えて動く実践経験
・集落ビジネス立ち上げの全体マネジメントとその実施経験
・多世代とのコミュニケーション
・立場の異なる関係者それぞれと関係性を築き、人を動かす経験
・目の前の人や地域のために、自分に出来ることとひたすら向き合う経験 |
対象となる人 |
・将来、地元や地方で集落支援の仕事に就くことを希望している人
・人と接することが好きで、人が楽しんでいることを喜びに出来る人
・起業を疑似体験してみたい人
・地域の中で生きる(暮らし働く)経験をしてみたい人 |
事前課題 |
※別途お知らせします。 |
期間 |
2020年2月~2020年10月の間で、4か月以上。 |
活動条件(目安) |
活動頻度:週4~5日程度
滞在宿泊先:七尾市内のシェアハウス
(必要に応じて集落での宿泊をすることもある) |
活動場所 |
七尾市内と志賀町くまの地区 |
活動支援金 |
アリ |
お問い合わせ