能登半島の子ども・若者たちが安心して過ごせる居場所をつくる
輪島市で子どもたちにミチクサできる時間を提供しているわじまティーンラボ。能登半島地震では子どもたち自身や環境にも大きな変化がありました。子ども・若者たちに寄り添い新しい居場所をつくる人を募集します
わじまティーンラボを運営するNPO法人じっくらあとは2022年に設立された新しい団体です。2023年12月には地元の高校生たちの声を取り入れながら建物のリニューアルを行い、これからより地域の子ども・若者たちの居場所になるよう活動を推進していく準備を整えていたところ、2024年1月1日の能登半島地震が輪島市を襲いました。
幸い建物に大きな被害はなかったものの、輪島市に暮らす子どもたちは避難余儀なくされ、学校の体育館や児童クラブは避難所に、公園は仮設住宅の建設地になりました。
震災が起こったことで子どもたちを取り巻く環境は大きく変わりました。しかし、10代の子どもたちにとっての居場所や選択肢の少なさは震災前からあった課題でもあります。
地域の子どもたちが減り、学校が減る中で、関わる大人も減っています。
そうした子供たちに「家」でも「学校」でもない『第3の居場所』として一緒に過ごし、話し、寄り添う場がわじまティーンラボです。
小学校高学年から高校生まで多くの10代が利用していますが、スタッフも不足しており運営するのに手いっぱいなのが現状です。
特に輪島市がある能登エリアには大学がありません。高校卒業後に能登を離れる10代も多いです。
10代が健やかに育ち、豊かな経験を10代のうちにできることが、能登の未来を大きく変えていきます。
一緒に子ども・若者たちが安心して過ごせる居場所を、そして多様な学びや生き方に触れる機会を一緒につくりませんか?
プログラム要項
仕事内容 |
【STEP1】子ども・若者たち・地域を理解する わじまティーンラボには小学校高学年から高校生まで様々な年代の子どもたちがやってきます。彼らがどうしてティーンラボに来てくれているのかを知りながら、輪島市や輪島市に暮らす子ども・若者たちを取り巻く状況を理解してください。 能登半島地震でまちは大きな被害を受け、大人たちだけでなく、子ども・若者たち自身の環境も大きく変化しています。 ティーンラボにやってくる子どもたちと接しながら今の気持ちに寄り添ってみてください。
【STEP2】アイディアをまとめる 子どもたちの様子を見たり、話したりする中で感じたことをベースに輪島市内で暮らす子どもたちに対して提供したい機会について企画(体験・学びの創出)のアイディアをスタッフやボランティアと一緒に考えていきます。(リーダー的役割を担っていただくことを期待しています) また、輪島市内の大人や、輪島市で活動する外部の専門機関とも相談しながら多様な視点から今の子ども・若者たちに必要なものは何なのか?を考え、アイディアを練っていきます。
【STEP3】広報 企画の内容が固まったら、わじまティーンラボの活動を届けるための広報活動も行っていただきます。 ティーンラボは他の世代と比較すると中学生の利用がまだ少ない傾向にあります。 輪島市の10代に届けるため、学校や関係機関と連携して広報を行うことや、SNSでの発信も想定しています。
【STEP4】企画の実施・ふりかえり ・アイディアに基づいて輪島市や能登半島の子ども・若者たちに届ける企画を実施していただきます。 ※夏休みは若者たちにとっても重要な期間のため、外部の専門機関と連携したイベントなども想定しており、そうしたイベントも一緒に運営していただく予定です。
|
インターン生に期待する成果 |
・利用者と関わりながら、いまの子ども・若者たちのことを第一に考えた居場所づくり ・10代の安心・安全を支える多様な機会と学びづくり ・わじまティーンラボを安心安全な場所として一人でも多くの10代に届けること |
インターン修了時に得られる経験 |
・地域における10代の居場所づくりを実践する経験 ・10代の居場所づくりに繋がるコミュニケーションを実践する機会 ・地域で10代を支える多様な関係者や大人たちとの関係性 ・能登半島地震から立ち上がる被災地の今を知り、これからも続く繋がり |
対象となる人 |
・地域での10代の居場所づくり、多様な学びの機会づくりを実践してみたい方 ・子ども・若者たちを尊重し、安心安全な居場所づくりを第一に心がけられる方 ・誰とでも謙虚に、積極的にコミュニケーションが取れる方
募集人数:2 人 高校生の応募:不可
|
活動条件 |
住み込み 活動期間:8月19日~9月27日(日程の相談可能です) 活動時間:10:00~20:00のうち8時間程度(週5日間) 交通費:現地までの交通費は自己負担・現地での交通費は支給予定(宿泊先からはバスで20分程度) 宿泊費:受け入れ先が負担 ※食費やそのほかの費用はなどは自己負担となります。 |
活動場所 |
わじまティーンラボ(輪島市河井町23部1番地150)
※宿泊場所 「のと復耕ラボ」が運営する茅葺庵(かやぶきあん)の一室をお借りして共同生活を行っていただく予定です。地域のルールや共同生活のルールを守れる方を優先します。お風呂は共同で男女別のものがあります。
|
活動支援金 |
なし |
団体の紹介
ミチクサでつながる明日の自分との出会い
NPO法人じっくらあとでは、地域の子どもたちが希望をもって未来を描けるように5つのミッションを掲げ活動しています①わじまティーンラボの運営 10代の子どもたちが安心・安全に地涌で楽しく過ごせる居場所づくりをしています。多様な体験や繋がりの場の提供を目指しています。②子ども相談窓口 子どもや、子どもに関わる大人に向けたお茶会「ラボカフェ」や、中学校での「保健室カフェ」を定期開催しています。③わじま先輩バンク 各方面で活躍する輪島の先輩たちから学びの機会をつくります。高校卒業後も含めた輪島の人的資源を繋げます。④生きる力を育む授業の実現 小・中・高一貫した学校との協同した取り組み。講演授業やワークショップを行います。⑤子どもに関わる皆さんとの連携 子どもに関わる各機関、専門職、地域住民の連携・情報交換・研修を行います。
受け入れ団体からのメッセージ
学校でも家でもない第三の居場所。この地で暮らす子どもたちに「ミチクサ」を
はじめまして。小児科医の小浦詩です。子どもたちにとってこの地での暮らしが豊かな日々であることを願い、元気に巣立つ子どもたちを応援することをライフワークとしています。いま、子どもたちを取り巻く環境は転換期に来ています。輪島に限らず過疎地域では、地域の縮小とともに学校が減り、子どもたちを応援する繋がりが見えにくくなっています。変化が起こりにくい、感じにくい毎日に子どもたちは閉塞感を感じているのではないか。私たちは生きづらさを抱えている子供たちの声を聴くことができていないのではないか。そんな危機感を持つ仲間とともに「じっくらあと」を立ち上げました。
一番の目的は、子どもの命を守ること。悩みの原因はすぐに解決できなくても、一緒に過ごし、話、やり過ごせる避難所になりたい。ちょっと立ち寄れた鯉、逃げ場になったり、安心できる場所で、少しだけ明日への期待が持てる何かが見つかるかもしれない。そんな思いで2022年4月に「わじまティーンラボ」を開所しました。子どもたちと接点を持ち、ゆるいつながりを保つ中で、誰かが誰かの紙一重になり、命を守ることにもつながっていくと思うのです。子どもたちが明日への希望を持ち、元気に巣立つ地域になることを切に願っています。
代表/小浦詩
大分県出身。富山県内で小児科医として10年勤務したのち、2017年に輪島出身の夫とともに家族で輪島市に移住。4世代8人で朝市通りに暮らす。現在、医師としてごちゃまるクリニック、輪島病院小児科外来で働く傍ら、NPO法人じっくらあとを立ち上げ、10代の子どもたちの居場所づくりに取り組む
お問い合わせ