取り壊されてしまう能登の古材をアップサイクルして復興につなげる
築100年以上の古民家が能登半島地震で大被害に。貴重な能登の資産がこのまま解体され、燃やされてしまう未来を一緒にかえよう!古材をレスキューし、アップサイクルを通して能登を復興させる仲間を募集します。
輪島塗で有名な能登・輪島市。その輪島塗がふんだんに使われた桁や床材、柱などは100年以上の歴史の中で積み重ねられた煤による黒艶を放ち、その美しさは誰しも魅了されます。 今、のと復耕ラボが注力している事業の1つ、古材レスキュープロジェクトは、解体が決まった建物から、こうした価値ある古材を引き取る(買い取る)「レスキュー」をし、建物の内装材や家具などにアップサイクルしていきます。能登半島は築100年以上の古民家が多く残り、それらが織りなす風景が魅力の一つでした。能登半島地震によってそれらの古民家が大きな被害を受けてしまい、多くの建物が解体をよぎなくされる状況です。そうした古民家を構成する柱や梁、床材などの古材のほとんどは能登の山から切り出されたもので、能登の地で生まれ育った能登の歴史を引き継ぐ貴重な財産であり、現代では同じものを手に入れることは不可能なものです。所有者の方からの「このまま解体されて燃やされるのは悲しい」という想いを受け、能登の貴重な財産である古材をレスキューしてアップサイクルをすることで、新たな能登らしい風景を創出することや、所有者の方の想いや思い出をレスキューすること、新しく作るのではなく古くて良いものを循環させることで、環境負荷を減らしていくのが私たちが実現したい地域の姿です。 私たちがレスキューするのは、誰かが大切にしてきたもの。また新しい役目をもって、次の誰かに大切に使っていただけるよう、きちんと価値を伝えて引き継いでいきます。
今回のプロジェクトでは、この夏から実際に動き出す、古材レスキューの実例を実際に現場で作っていく取り組みやその価値の伝え方を一緒に考え実践を行います。
プログラム要項
仕事内容 |
〇2つのコースごとに仕事内容が変わります!(面接をして、コースの振り分けを実施します)
コース①古材を活用した価値を発信コース(経営、企画、事務仕事に興味がある人)
コース②古材のレスキューと活用を設計士と共に実践コース(建築、設計、インテリアに興味がある人)
〇スケジュール
STEP1:事前勉強会(オンラインで2回ほど実施) ・一緒に仕事するメンバーや活動内容について理解を深めます ・自分がどんなことができそうか相談します
STEP2:地域理解(滞在) ・のと復耕ラボの関わるキーパーソンとの顔合わせ ・1ヶ月間の活動の目的と計画の作成
STEP3:古材を活用したプロジェクトの企画・運営(滞在) コース①②共通:コアメンバーと一緒に現場での作業に参画 コース①販売に向けた戦略づくり、古材を活用した価値を言語化し発信する。 コース②古材レスキューの方法を解体業者や設計士から学びながら、実際に計画し手を動かします。 コース①②共通:滞在拠点の茅葺庵での他のメンバーのサポート
STEP4:活動発信(滞在) ・企画実施した活動の振り返りを発信 ・上記をふまえ、今後の方針を社内で議論 ・今後ののと復耕ラボの目標を一緒に議論 ・成果報告会(ハイブリットで開催?)
STEP5:事後振り返り会(オンラインで1回ほど実施) ・振り返り ・今後のかかわり方について |
インターン生に期待する成果 |
・能登古材レスキュープロジェクトの認知拡大 ・能登古材レスキュープロジェクトの事例をつくる ・能登古材レスキュープロジェクトの事業スキームを作る |
インターン修了時に得られる経験 |
・災害後の復興プロセスの学びを深めることができる ・生活の場と職場が一体である環境で、さまざまな人と協力して暮らす経験 ・震災後の新たななりわいづくりを計画する経験 ・1ヶ月で建物を移築・再建する経験 |
対象となる人 |
募集人数:2人 ・里山の暮らしを楽しみたい人 ・失敗を重ね、そこから成功へのヒントを探せる人 ・主体的に考え、自ら行動に起こせる人 ・様々な人とコミュニケーションを取ることが好きな人 ・変化の多い環境でも柔軟に楽しめる人 ・車の免許を所持している人(要相談) |
活動条件 |
参加型:住み込み 活動期間:8月19日~9月27日(要相談) 活動時間:10:00~20:00のうち8時間程度(週5日間) 活動費:40,000円 交通費:現地までの交通費は支給予定 宿泊費:受け入れ先が負担 ※食費やそのほかの費用はなどは自己負担となります。 |
活動場所 |
活動場所:ボランティアBASE三井 部屋:個人部屋(家屋の中に設置してあるテント部屋を利用いただけます) 食事:自炊可。その他、カップ麺、アルファ米、カレーなどボランティア拠点の共有食料があり自由に使えます。スーパーまでは車で15分。 |
活動支援金 |
あり |
事前課題 |
マッチング後に、ご連絡します! |
団体の紹介
「里山の暮らし」に基づいた能登らしい復興について考える
のと復耕ラボは、輪島市三井地区を中心に震災後も能登に残って里山の暮らしを楽しみたいという想いを持った30代の移住者を中心に結成された団体です。
上下関係ではなく、それぞれのメンバーの個性や強みを活かしていくことを大切にするチームであるため、さまざまなことを夜遅くまで熱い議論をすることもたくさんあります。そんないろんな人たちとの議論も含めた、震災後の地域での新しいなりわいづくりに参画する経験は、自分の中で改めて地域で働き、暮らすこととは?という問いを見つめるヒントになると思います。
受け入れ団体からのメッセージ
復耕という言葉は、「土の中(土着の文化)を掘り起こすこと」と「新たな空気(風)をいれること」が、能登らしい復興を遂げるのに必要と考え、つくった造語です。今回の古材レスキュープロジェクトはまさに古材という土着の文化を掘り起こし、家具や内装材という新しい価値をつけることで新たな能登の魅力を作っていくプロジェクトです。
私は経営する宿で古材をレスキューして空間をつくっていてゲストにも好評をいただいていたことから、古材の価値、可能性を震災前から感じていました。ぜひ一緒に能登の古民家を救ってくださると嬉しいです。
のと復耕ラボ 代表/山本亮
東京出身の37歳、大学のゼミ活動で輪島市三井町を訪れたこときっかけに里山の暮らしに惚れ込んで、2014年に移住。里山の暮らしの魅力を伝える地域分散型の宿泊施設の「里山まるごとホテル」を立ち上げる。震災後に三井町の仲間を中心にのと復耕ラボを立ち上げ、5月末までに1200名以上のボランティアを受け入れ、復旧・復興活動を展開する。
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